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ニュースの現場で考えること

誰が名簿を流しているのか

私のお気に入りのブログ「5号館のつぶやき」さんが最近、投資のお誘いというエントリを立てていました。投資の勧誘電話がよくかかってくるけれど、いったいだれが名簿を流しているんだ!と怒ってしまった、、、という内容です。

その話を読みながら、数年前のことを思い出しました。

闇金融業者は全国至るところに「顧客」(大半は他で借りることの出来ない多重債務者です)を持っており、そうした名簿を元に片っ端から電話して、明日の1万円、2万円がほしい人に無理やり貸し付ける(押し貸し)わけですが、その関連取材で東京・上野に行き、金融業者を訪ねたときのことです。そのうちの一軒で、20代半ばの経営者に会いました。事務所では20人くらいが電話を握り締め、全国にかけまくり、「お要り用ではありませんか」と優しい声を出したり、「もう待てねえなんだよ」とすごんだり。アップテンポの曲が事務所中に流れ、騒然とした雰囲気です。



 経営者の彼は、「中卒で金融の世界に入ったから、もう経験10年だ。最初は取り立ての使いっ走りだったが、数年前に元手100万円で独立した」「最近は10万円で開業できるから。ヘンなのが増えて困ってるンだ」などと言っていました。その彼が言うに、多重債務者の名簿など1名5円で、右から左に売られていると。しかし、そんな使い古された名簿には価値など無く、一番いいのは公務員や警察官、電話会社の社員等に「顧客」を見つけることだと。
 「そいつらが一旦客になれば、返済はいいですよ、もっと貸しますよ、と言って目いっぱい貸して、返すと言っても受け取らないで、どんどん貸してやるんだ」
 で、いよいよ客が困ったら、おもむろに切り出すと言うのです。「電話番号しか分からないが、こいつの住所を調べろ」「これこれの親戚や兄弟を住民基本台帳で調べろ」「捜査情報を教えろ」。そうやって調べた名簿は新鮮で、付加価値も高く、貸し込む相手を見つけるには一番いいのだと。情報を流していることがばれそうになったら、元々の借金の返済を迫るなり、顧客の勤務先に匿名で「情報が漏れている」と通報して縁を切るなりしていく。。。そういうものだ、と彼は語りました。

 きょう、札幌高裁では、利息制限法や出資法の上限金利を超えて貸し付けた融資は違法であり、借主には元本の返済義務も無い、という画期的な判決が出ました。確かに画期的ですが、しかし、判決は判決です。こういう闇金融の世界は、そもそも法律が及んでいないところで広がっているわけですから。

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by masayuki_100 | 2005-02-23 18:27 | ■社会