2007年 11月 05日
藤田嗣治の生涯
過日、秋深いフランスへ出張に出た。
エコール・ド・パリの藤田正嗣が80年ほど前に描いた絵が、修復されたという話を取材しに行ったのだ。絵画の世界は門外漢だが、しかし、藤田嗣治の人生には心を動かされた。相当に面白い。とくに、講談社文庫から出ている『藤田嗣治「異邦人」の生涯』は出色のノンフィクションだと思う。ロンドンからパリへ向かうユーロスターで一気に読み、帰りの列車でも再び通読した。久々に時間を忘れて、本にのめりこんでしまった。その内容をここで繰り返しても陳腐になるだけなので、「ぜひ読んでみてください」という他はない。
藤田のアトリエは、パリ郊外のエソンヌ県にある。

当の本人がいままでそこにいたかのような、そんな雰囲気で絵の具や小物、家具等々が残されていた。このアトリエのほかは、小さなレストランと教会と、それくらいしかない本当に小さな村だった。
by masayuki_100
| 2007-11-05 09:16
| ★ ロンドンから ★