2007年 03月 01日
インディペンデント紙のデザインとメッセージ性

ロンドンで1年過して、やはり、一番気に入っているのは、インディペンデント紙だ。記事はメッセージ性が強く、言いたいことがはっきりしている。それに何より、デザインがいい。例えば、今年2月6日の1面は、こんな感じだ。今年1月の一カ月間にイラクでいったい何人が犠牲になったのか、それを一日ごとにカレンダーのように示し、犠牲者の数を地域ごとに示している。
分かりやすい。ページをめくれば、2面に記事があるのだけれど、記事を読まなくても、伝えたいことが伝わってくる。書き手が「きょうはこれを訴えたい!」と考えていることが、明瞭に分かるし、日本の主要な新聞とは、明らかに違う。記事そのものも、単純な「こう思う」式ではなく、おおむね、綿密なデータや取材に基づいて、しっかりと書かれていると思う。
この種の紙面つくりに対しては、当然、賛否はあるだろうと思う。とくに、「客観報道」を何よりも是とする習慣に染まった日本の新聞、そして読者には違和感もあるかもしれない(そもそも「客観報道」にこそ、大いなる問題があるのだが、それについては以前にも書いた(ココやココ)ので、ここでは書かない。
インディペンデント紙の1面は、ネットでも見ることができる。日々の1面を並べて見ると、なかなか、壮観である。
by masayuki_100
| 2007-03-01 06:29
| ★ ロンドンから ★