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ニュースの現場で考えること

オーマイニュースのレイアウト

オーマイニュース日本版が始まって、数週間になった。正直言って、少々落胆している。この間、種々の意見の中では「すちゃらかな日常」の松岡さんのこの記事が、一番参考になったのだけれど、私の感じる落胆は、内容よりも(内容もそうだが)、見た目、である。要するに、レイアウトの話だ。

ネットの技術に関しては、私は門外漢なので、それを差し引いての意見なのだが。。。どうして、ニュースを扱うサイトのデザインは、どこもかしこも、レイアウトが似ているのだろうか? 上の方に「スポーツ」「国際」「政治」「社会」といったタブが並び、各項目のニュースは、上から下へスクロールして読む仕掛けになっている。

ネットは横書きだし、文字数は無限だとはいえ、画面の大きさには限界がある。だから、ある程度、スクロールして読む方法を導入しなければならない、という理屈は分かる。それに慣れた人には、この方法が一番親しみやすいということも分かる。しかし、政治経済ニュースを一番に読みたい人と、スポーツ記事を真っ先に読みたい人とでは、ニュースに対する受け止めも感性も違うはずだ。政治経済ニュースとスポーツニュースでは、書き方も文章もレイアウトも、写真の扱いもその他もろもろ、大きく違っていて当然だと思う。

深く読むのか、リンクを充実させるのか、読者のコメントから読むのか、議論したいから読むのか、ニュースを読みたいから読むのか。或いは、分野を超えて縦横にいろんな角度からニュースを読みたいのか。。。人々の要求は多様に多様を重ねているはずなのに、「政治ニュースはここ」「経済はここ」という、過去に既存メディアが作り上げてきた価値観と見せ方から、全く脱することができていないように感じる。

新聞社やネットメディアのニュースサイトの今の形は、おそらく、最初に読売新聞とか朝日新聞とか、そういった大手のメディアがHPを作った際に、雛形ができ、それを元に各サイトも作っているような気がする。全く違った価値観でニュースを提供するとしたら、今のデザインも根本から疑ってかかった方が良いと思うのだ。(個人的に種々考えていることはあるが、その内容はまだ茫洋としているので、いずれかの機会に)。
by masayuki_100 | 2006-09-10 22:10 | ★ ロンドンから ★