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ニュースの現場で考えること

ロンドン地下鉄の「揺れ」

どうでも良いことが、妙に気にかかり、やがて気になって仕方なくなる。。。そんな経験はありませんか?

私の場合、最近のそれは「ロンドン地下鉄の揺れ」である。通勤に使っている地下鉄は、中心部を過ぎると、地上に出る。まあ、それは日本の地下鉄も同じなのだが、問題は地上に出た後の揺れ方なのだ。とにかく揺れる。そして、騒音がうるさい。日本の地下鉄より、何倍もうるさいと思う。

つい先日は、余計に「揺れ」をひどく感じた。街中で少々飲み、終電近くの電車に飛び乗った。そこまでは良かったのだけれど、地上に出た途端、右に左にそして上下に、かなり揺れるのだ。別に酔っ払っていたせいではない。立っている人は手すりにつかまっていないと、つい、足がふらつきそうに(それも大きく)になるし、座席にすわっていると、雑誌や新聞が読めない。雑誌や新聞が読めないような揺れは、それこそしょっちゅうあって、なんだか少し慣れてしまったけれど、それにしても揺れた。

さすがに乗客の何人かは顔を見合わせていた。少々の揺れに慣れ、そしてふだんは、どこでも平静さを保って見せる英国人も、「これは・・・」と思ったのではないか。それに比べると、日本の地下鉄は信じられないほど安定感がある。正直言うと、毎日体験するあの「揺れ」は、少々怖い。

英国では地下鉄は数年前から民間資金がどーんと入ったようだし、英国の国鉄は民営化され、なんと26の会社が列車を運行している。おまけに鉄路所有会社と保線会社は、さらに別々なのだという。最近、「折れたレール イギリス国鉄民営化の失敗」(ウエッジ出版)という本を読んだせいかもしれないが、とにかく「揺れ」が気になる。自由化の先駆者とされた英国において、そのフロントランナーだった鉄道民営化は、相次ぐ事故等によって、「失敗だった」との議論が起きているという。実際、鉄道会社の再国有化も一部では真剣に議論されているらしい。「民営化万能論」が奔流となっている日本とは、少し風向きが違うのかもしれない。
by masayuki_100 | 2006-05-06 23:55 | ★ ロンドンから ★