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ニュースの現場で考えること

ロンドンって、どんなとこ?

英国では、まったく見事なほどに、何でもかんでも、のんびりしている。「時間の流れが違うよ」とか、「サービスの概念が日本とは雲泥の差なんだ」とか、出国前に友人・知人から、よくそういう話を聞かされたのだけれど、実際その通りなのだ。

自宅に入居した早々、玄関のカギが外側からロックできなくなる、という「事件」があった。で、そのカギが簡単に直らない。別に特殊なカギでも何でもなく、どっちかと言えば、防犯上は「?」が付きそうなカギだけれど、結局、修理に3日ほどかかり、その間は外に出るに出られず、いわば「軟禁状態」になってしまった。すぐ近所のピザ屋に出前を頼むと、約1時間半。「電話で催促したら『いま出ました』とか言うのかな、日本の蕎麦屋みたいだな」などと考えているところに、ようやく到着した。

ロンドンでは地下鉄の子供料金(11歳以下)が4月2日から無料になった。ところが、その案内が、開始日に最寄駅のどこにも掲示されていなかったのである。「子供無料」のポスターやリーフレットが置かれ始めたのは、4月15日過ぎだったように思う。その間は、たぶん、多くの人が子供用のきっぷを買って乗っていたんじゃないだろうか。

英国では、日本の感覚からすれば、「ううむ」と思うようなことが結構起きているらしい。私自身の体験ではないけれど、トップニュース級は「預金残高がいつの間にか減ってしまっている事件」。おそらく、どこかで口座番号や暗証番号が盗まれてのことらしい。数万円単位の預金減は、ほんとうにしばしばあるらしく、「私もやられた」という話は随分聞いた。英国の知人に「どういうわけだ?」と聞くと、「でも銀行に言えば、だいたい戻ってくるよ。おれの父は数千ポンドやられたことがあるけどね」と。彼に言わせれば、銀行口座よりクレジットカードが問題らしく、「車を買われてないか、時々チェックした方がいいよ」などと言うのだ。真顔で。

コンビニの棚が一列、何の商品も並んでいないことも珍しくないし、地下鉄はしょっちゅう止まる。先週は2日連続で、帰宅で載っていた地下鉄が途中駅で行き先が変わってしまった。インターネットをつなぐのに三カ月かかった人もいる。

「この国で日本の宅急便みたいなサービスを組織できたら、大金持ちだな」とか、「その日のうちに修理に行きます、を家電やパソコン、自動車販売に導入したら大成功間違いなし」とか。そんなことをつらつら考えるのも、なかなか楽しいけれど。
by masayuki_100 | 2006-04-24 06:17 | ★ ロンドンから ★