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ニュースの現場で考えること

NHK番組への「政治介入」

2001年1月にNHKが放送した番組(「戦争をどう裁くか」4回シリーズの第2回*問われる戦時性暴力)に対し、中川昭一経産相、安倍晋三自民党幹事長代理が「圧力」をかけたかどうかが、大きなニュースになっています。NHKの公式見解、告発したNHKプロデューサー、政治家2人の言い分が食い違っているので、こと具体的にこの件についての論評はまだできません。ただ、一般論として感じたことをいくつか。

「圧力」と感じるかどうかは、基本的には(当たり前ですが)受け止め側の問題です。その場で語った内容を文字に落とせば、ごく当たり前のことを語っているように読める場合であっても(例えば「公平な報道をすべきだ」「不偏不党は当然だ」などのセリフ)、受け手が「圧力」と感じることは珍しくないでしょう。その前後の長いスパンで考えれば、余計にそういうことは起こりえます。ですから、問題があったとされる1月末前後のやり取りのみを取り上げて議論しても、第三者にはなかなか実相が見えないものです。

それから、「だれが言ったか」の問題。放送は免許事業ですから、その許認可に直接かかわる省庁の有力者、或いは、それにつながる政治家たちの言葉は、その他の人よりも「圧力」と受け止められる可能性が数段高い。それも自明です。「そんなつもりはなかった」という言葉は、種々の釈明でよく登場しますが、つもりがなくても、「つもりだった」と同じ結果になる、というのは、これもよくある話です。

細田官房長官は13日の会見で、政府としてはこの問題で調査はしない、との考えを示しています。政府が調査に乗り出すこと自体が、放送事業者への介入になり兼ねない、と。この問題に関連して、いまのところ、一番得心したのは、細田氏のこの言葉です。そう、「政府」が「調査」などしてはいけません!

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by masayuki_100 | 2005-01-13 22:06 | |--報道への「介入」とは