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ニュースの現場で考えること

愛媛県警・仙波巡査部長のその後

愛媛県警の現職警察官でありながら、組織的な裏金づくりの存在を暴露した仙波敏郎巡査部長について、仙波さんを支える会が、実名告白の前後の動きを連載している。これがなかなか面白く、迫力満点だ。愛媛県警の裏金問題をめぐっては、地元紙の愛媛新聞も今なお、精力的な報道を続けている。

双方の記事を読んでいると、「本当に役所の文化は全国共通だなあ」と思う。会計の仕組みが基本的に同じだし、組織的に裏金を捻出しようとすれば、その方法は限定されてくる。だから、どこでも同じような方法で裏金をつくらざるを得ないだのだろうし、同時に、警察庁を頂点に種々の指導が行き届いているに違いないことも、それに拍車を掛けているのだろう(もちろん警察庁は「指導」の存在を否定している)。

ところで、先に示した「仙波さんを支える会」のレポート第4回には、こんな場面が登場する(以下引用)。

ようやく話し終えた仙波に、弁護士の今川正章が
 「捜査協力者は一人もいないという話だったが、一人もいないなどということは、いくらなんでも無いんじゃないのか?」
 とたずねた。
 仙波は笑いながら
 「そういう認識が、もう間違いなんです。たった今、その認識を改めてください。そうしないと、裏金問題の本質を見誤ってしまいます」
 と応えたと言う。そして続けた。
 「警察官になって38年になりますが、少なくとも私はその間、捜査報償費が協力者に支払われたと言う事実をただの一度も耳にしたことがありません。県警は、捜査協力者の身に危険が及ぶという理由で、捜査報償費が支払われたことを証明する書類の開示を拒んできましたが、違うんです。捜査協力者は知る限り、全て架空の人物なんです。捜査報償費は所属に配分された瞬間に裏金に化け、その辻褄あわせのためにニセ領収書作りが始まるんです。だから、開示できないのです。不正がばれるから。考えても見てくださいよ、誰が身に危険の及ぶ情報を3000円や5000円の端金で売りますか」(引用終わり)

要するに、「捜査協力者」なんていないのである。それは北海道警察でも高知県警でも同じだった。最近と言っても、たぶん2ヶ月くらい前だったと思うが、朝日新聞が社会面で、「協力者への捜査費・報償費がいかに大事か」という趣旨の記事を社会面で大きく掲載していた(東京本社版)。愛媛新聞の記者も高知新聞の記者もそうだろうし、私もそうなのだが、少なくとも、この問題を真剣に取材すれば、朝日新聞の当該記事のような内容は事実に反していることが即座に分かると思う。最近では大分県警でも不正経理問題が浮上し、地元紙の大分合同新聞が関連記事を熱心に掲載している。
by masayuki_100 | 2005-10-08 19:57 | ■2005 東京発■