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ニュースの現場で考えること

「捜査協力者」なんて「いない」のだ。

捜査用報償費が執行停止となった宮城県警で、県警側は今も、報償費の使途を明らかにすると、「捜査協力者に迷惑がかかる。捜査上の秘密だ」という主張を繰り返しているらしい。宮城の場合も「そうだ」とは断言しないが、この2年近く、北海道、高知、福岡等々で明らかになった「捜査費(国費)」「報償費(都道府県費)」の不正の大きな特徴は、警察が言うところの「捜査協力者」など存在しなかった、という事実である。

報償費や捜査費はいずれも、捜査に協力してくれた市民への謝礼や、市民と会った際の経費(喫茶店代や食事代など)に使う。それが本来の目的であり、支出関連書類には、その協力者の名前を書き、現金を謝礼として渡した場合はその相手の直筆による領収証などが必要とされている。これが、どの都道府県警察でも、共通の会計処理の方法だ。

ところが、この協力者の名前はほとんど全部が架空だった。警察内部で電話帳などから拾った名前を勝手に使い、架空の書類をつくり、領収証を偽造し、カネは外部に支出したと装って、手元に溜め込んでいく。で、正規の会計書類の内容とは全く別の用途に使用していたのだ。簡単に言えば、これが裏金づくりの図式である。

だから、会計書類を精査すると、出てくるのは「架空の捏造した協力者」であり、勝手に名前を使われた市民の氏名である。「協力者に迷惑をかける」ではなく、「勝手に名前を使ったことがバレてしまい、その無関係の市民に迷惑をかける」が正しいのではないか。元釧路方面本部長の原田宏二氏はじめ、今では多くの方々がこのからくりを明らかにしている。国会では警察庁幹部も実名を書かない習慣があると答弁している。

本当の「捜査協力者」は、現場警察官が汗水たらして発掘・確保し、たいていは自腹を切って繋ぎとめてきた。そして、本来はそういう現場警察官こそが使うべき捜査費や報償費は、幹部が本来の目的を離れ(=議会が決めた使途を無視して)自在に使途を決めてきた。だから、現場警察官はギリギリのやり繰りをせざるを得無かったし、そこに浅野知事も「疑問」を感じたのだと思う。だから、会計書類をひっくり返しても、真の意味での協力者に迷惑がかかることなど、まず、有り得ないだろう。困るのは、そういう虚偽の説明を続けてきた警察の幹部ではないか。
by masayuki_100 | 2005-06-24 17:14 | ■警察裏金問題全般