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ニュースの現場で考えること

まだまだ知られていない警察裏金

ゴールデンウィーク前後にしばらく更新を休み、再開したと思ったら、また休み。このブログもずいぶんと更新頻度が落ちてきました。ある方から心配して、「どうしたんですか。社内でブログが問題にでもなったのですか」との問い合わせがありましたが、そんなことは全くありません。出張が重なったことなどで単に忙しく、かつ、少しサボリぐせがついただけのことです。

旧聞に属することですが、5月14日には横浜の日本新聞博物館(ニュースパーク)で、「新聞記者講演会」という催しがあり、約250人の方を前に講演の機会をいただきました。講演者は私と、新潟日報社記者の高橋正秀さん。高橋さんは、北朝鮮による日本人拉致事件を地元でじわじわと息長く報道された方です。拉致問題の取材がいかに難しいか、横田さん夫妻の思いやメディアスクラム、過去の報道の反省等を踏まえ、実に率直に語られていました。

私が語ったのは、北海道警察の裏金問題です。北海道の方は、もう1年半以上も聞かされ続けたニュースですが、今回は「誰のために何を報じるか」「取材相手に対する『忠誠心競争』からいかに脱却すべきか」みたいな話をしました。ただ、この手の講演では、終了後にいつも「あれを話せばよかった」「これも言いたかった」ということが頭の中に溢れます。今回もまさにその通りで、今更ながら、しゃべりの難しさを痛感してしまいました。

それと、やはりというべきか、会場には「警察の裏金問題」をご存知でない方も大勢おられたようです。会場でも話したのですが、その理由の一つは、全国紙やテレビのキー局がこの問題をあまり取り上げない、ことにあるのではないかと思っています。「日本警察と裏金」という本の中でも山口正紀さんが書かれていますが、例えば昨年11月、道警本部長が議会で裏金内部調査の最終報告(2003年度までの6年間で不正支出は約7億1500万円だった、という内容)を行った際、東京発行最終版で朝日新聞は第二社会面3段、読売は社会面1段(=べた記事)、毎日は第2社会面2段だったそうです。同様に昨年12月に道警が約3000人をこの問題で処分した際は、朝日・毎日が社会面4段、読売は朝刊に記事が無く、夕刊第二社会面2段の大きさで「後追い」でした。

末端の警察署まで含めて、ほとんど全ての部署において、法を取り締まる警察が、公文書を偽造するなどして、7億円を不正支出し、その結果、1万人強の組織で3000人が処分された・・・。これを大ニュースだと思う感覚の方が、おかしいのでしょうか。当たり前ですが、民間の場合はこれほどの「事件」があれば、必ず強制捜査の対象となり、刑事司法の手続きに則って、処罰されるでしょう。現在、道警や高知県警はこの問題で地検が告発を受理していますが、本当に、刑事処分を・・・受けるのでしょうか?
by masayuki_100 | 2005-05-29 02:37 | ■警察裏金問題全般