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ニュースの現場で考えること

「監視」と「安全」

数日前から北海道新聞の社会面で、「あなた見られてます 監視と安全のはざまで」というタイトルの連載を始めました。北海道の方なら、どこかで紙面をご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。今回は第1部と位置づけ、「カメラ」を軸に記述しています。取材チームは4人で、私は担当デスク、という役回りです。

街頭や公共施設、コンビに、駅、商業施設など、今ではあらゆる場所に「監視カメラ」「防犯カメラ」があります。先日は(一部は記事にしましたが)、ふらりと出掛けた札幌近郊の公営温泉の脱衣場にもカメラがありました。しかも4、5台。オトコの脱衣風景まで、しっかり記録されているわけで、、、(私は浴場に向かう前に、しっかりカメラの前に立ち止まって仁王立ちしてきましたが)。

まあ、それほどまでに、カメラは日常風景になったし、カメラを目にしたところで、そんなに違和感も抱かなくなってしまいました。しかし、そうしたカメラがどうやって使われているか、誰が見ているか、録画はどうなっているのか、、、そういう部分はほとんど明らかになっていません。そもそもカメラに犯罪抑止効果はあるのか、どれだけの数を備えれば安全は担保されるのか。。。そんな問題意識が根底にあります。

警察庁や警視庁のデータ等では、カメラを設置して犯罪が減った、という明確なものは何も無いようです。「路上に死角無し」と言われるようになった新宿歌舞伎町でも、カメラを付けたら犯罪が減った、というものはないようですし、警視庁は私たちの取材に「カメラを付けたから犯罪が減るというものではない」と言っています。その他、種々の防犯活動のツールの一つ、ということなのかもしれません。すでに「顔認証」システムは実用化されており、街を歩く映像を瞬時にデータベースで検索しただけで、警察はどこの誰だか、分かるのでしょう。顔写真は運転免許証で「提供済み」ですから。

もちろん、昨年の長崎の事件のように、商店街のカメラに映った画像が捜査の決め手になった、という事実はあります。ただ、そういう誰が見てもプラスの効用ばかりではないかもしれない。。。「カメラは悪」という単純な図式では考えていませんが、現状はカメラが野放しであり、肖像権やプライバシーなどとの兼ね合いも、事実上、ホッタラカシにされているように思います。

連載はまだ続いていますので、終わったころに、また種々の視点を交えて、この場所にも少し、書き記しておきたいと考えています。
by masayuki_100 | 2005-04-22 03:43 | |--世の中全般