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ニュースの現場で考えること

木をみて森もみる(35) 「言い換え」の裏には何がある?

暴風雨のような金融危機は衰えを知らず、欧米諸国で銀行への公的資金の注入が続々と行われている。

英国では13日、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、HBOS、ロイズTSBの大手3行に対し、総額370億ポンド(約6兆4000億円)に及ぶ公的資金の注入が発表された。英国の総人口はざっと6000万人だから、乳幼児から高齢者まで含め、1人当たり日本円で約10万円に達する。たった3つの私企業を救うために、こんな巨額の公的資金を注ぎ込んでも反対デモもロクに起きないところは、さすが、紳士淑女の国と言うべきか。

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ところで、公的資金とは、平たく言えば、政府が持つ現金、すなわち税金である。だから、「銀行への税金投入」と言えば良いものを、政府は「公的資金」と言い換える。この言葉は日本独特の言い回しであり、この「言い換え」こそがクセ者だ。政府は世論の反発を恐れ、「税金投入」というストレートな言い方を避ける狙いなのだが、確かに「公的資金」となると、自分は関係ないように感じてしまう。

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by masayuki_100 | 2008-11-03 06:13 | 木をみて森もみる