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ニュースの現場で考えること

早稲田大学出版部から 「対話」のジャーナリストが発刊された。その中に私の講義録「発表報道から調査報道へ」が所収されている。本書そのものは、石橋湛山ジャーナリズム大賞の受賞者による記念講演などを収録し、毎年発行されている。いわば年度版なので、ご存知の方も多いと思う。花田達郎先生がコーディネーターを務める講座「報道が社会を変える」の講義を収録した1冊で、私は調査報道をどう進めていくか、というようなことを話している。花田先生が所長を務める早稲田大学ジャーナリズム教育研究所のHPのトップページでも、同書が紹介されている。

主な内容は以下の通りだ。
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はしがき――「対話」のジャーナリスト 花田達朗

〈原発、核汚染、震災、戦争:「いのち」との対話〉
誰のためのメディアか――原子力をめぐる報道について=鎌仲ひとみ(映像作家)
世界の核汚染と福島で今起こっていること=森住卓(フォトジャーナリスト)
「NHKスペシャル」の制作現場から「戦争・災害・事件」報道について=藤木達弘(NHK)

〈当事者との対話、取材者の自問〉
沖縄の貧困問題――連載「生きるの譜」取材を通して=与那嶺一枝(沖縄タイムス)
認知症問題のルポをどう進め、どう描いたか=五十嵐裕(信濃毎日新聞)
男女の境界を生きる子どもたち=丹野恒一(毎日新聞)

〈対話する「当事者ジャーナリスト」〉
東名高速酒酔い事故で子ども二人を失って――市民の声で出来た危険運転致死傷罪
=井上郁美、保孝(ともに会社員)

〈地域に生かされ、地域と対話する新聞経営者〉
地域紙の存在意義と事業性=近江弘一(石巻日日新聞)

〈対話の奇跡が生まれるとき〉
奇跡を体験できる幸福=国分拓(NHK)
裁判官は“聖職”か?=笠井千晶(中京テレビ)
「井の中の蛙」が語るドキュメンタリー論=阿武野勝彦(東海テレビ放送)

〈読者のために公権力の中に入って対話する〉
沖縄米軍基地報道の立ち位置――普天間問題が問う民主主義の熟度=松元剛(琉球新報)
発表報道から調査報道へ=高田昌幸(ジャーナリスト)
特捜検事の証拠改ざんをどう明らかにしたのか=板橋洋佳(朝日新聞)

あとがき 花田達朗
by masayuki_100 | 2011-11-12 17:18 | ■2011年7月~

前回も宣伝した。今回も宣伝である。宣伝ばかりで申しわけないが、調査報道のシンポジウムにぜひ足を運んでもらえたら、と思う。場所は東京・四谷の上智大学、日時は12月3日(土)午後である。c0010784_23393917.jpg 
シンポは「権力vs調査報道」(旬報社)「調査報道がジャーナリズムを変える」(花伝社)など調査報道に関する書籍が今年、一気に3冊も出版になったことから計画された。

シンポジウムの登壇者は、まず、朝日新聞特別報道部の部長、依光隆明さん。高知新聞社会部長から朝日に移った方だ。高知新聞時代は県庁の闇融資問題で新聞協会賞を取るなどした。朝日新聞に移ってからは、水戸総局長、そして特別報道センター(現特別報道部)へ。最近では、福島原発の事故に関する連載「プロメテウスの罠」を部員とともに手掛けている。当日は、その裏話も聞けるのではないか、と思う。

シンポジウムには共同通信編集委員の太田昌克さんも壇上にあがる。核問題の取材経験が豊富で、核問題に関する著作も多い。2009年には、核の持ち込みに関する日米密約をスクープし、時の政権に大きな影響を与えた。

東京都市大学教授の小俣一平さんは、NHKの敏腕記者として名を馳せた方である。調査報道に関する本格的な学術論文を書かれ、今月中旬には、「新聞・テレビは信頼を取り戻せるか 調査報道を考える」(平凡社新書)が出版される。「坂上遼」のペンネームでもノンフィクションを書かれているから、ご存知の方も多いと思う。

それに上智大学新聞学科の田島泰彦教授もパネリストとして登壇する。田島さんは日本のジャーナリズム研究の第一人者であり、日本のメディア状況を強く憂いている。
by masayuki_100 | 2011-11-10 23:51 | ■2011年7月~