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ニュースの現場で考えること

これを見たとき、最初は何かの冗談ではないのか、と思った。しかし、どうやら本気らしい。
「MSN産経ニュース」が、あたなの判決を募集する、というのである。

【あなたの判決は?】歌織被告は無罪? 懲役何年? あなたはどう裁く…28日判決を前にアンケート  (以下は引用)

あなたはどう裁く-? 東京都渋谷区の外資系金融会社社員、三橋祐輔さん=当時(30)=の切断遺体が見つかった事件で、殺人と死体損壊・遺棄の罪に問われた妻、歌織被告(33)の判決公判が、今月28日に東京地裁で開かれます。懲役20年を求刑する検察と無罪・医療観察処分を求める弁護側が真っ向から対立する中、MSN産経ニュースではあなたの判決を募集します。
 前回の公判(4月10日)で検察側は「完全責任能力があった」として懲役20年を求刑し、弁護側は責任能力を否定して無罪を主張。真っ向から対立する中、判決に注目が集まっています。
 MSN産経ニュースは昨年12月の初公判以来、これまで13回にわたって「法廷ライブ」の形式で法廷内のやりとりを詳報してきました。被告、証人、検察官、弁護人、裁判官の言葉はもちろん、被告のしぐさや表情もすべて忠実に、リアルタイムで再現したものです。
 来年5月には一般の国民が裁判員として刑事裁判に参加する裁判員制度が始まりますが、あなたなら歌織被告を有罪と認定しますか? それとも無罪? 有罪であれば、具体的にどのような判決を宣告しますか?
 今回、ユーザーの皆さんを対象に実施する「歌織被告判決アンケート」では、皆さんにインターネット上での「疑似裁判員」になっていただき、あなたの判決とその理由を導き出してもらおうというものです。これまでの「法廷ライブ」の記事に目を通していただき、ぜひあなたの判決を出してみてください。
 皆さんが導き出した判決は、28日に宣告される判決と比較して、どのような傾向が現れるでしょうか。集計結果などの公表は、判決後の29日を予定しています。 (引用おわり)


当たり前の話だが、いくら法廷の様子を表現したと言っても、法廷で扱われた書証などをネット・ユーザーは読むことは出来ない。法廷での種々の証言(や雰囲気)も、そのすべてが当該のネットニュースに収容されているわけではない。おまけに、このMSNのページでは、簡単にその事件の捜査段階の報道に飛ぶことができる。

裁判では、法廷に出されたものが証拠であり、それ以外のものは証拠ではない。裁判員制度が始まったとしても、国民すべてが当該事件の裁判員になるわけではない。

それなのに、こんなアンケートまでやって、いったいどういうつもりなのだろうか? この事件の法廷は模擬裁判ではない。暗黒裁判でもないし、共産国家の人民裁判でもない。しかし、こんなアンケートが始まる風潮をみると、裁判員制度が始まれば、裁判を単に見せ物にするだけの報道が激増するかもしれない、と思う。
by masayuki_100 | 2008-04-19 21:33 | ★ ロンドンから ★ | Comments(0)

4月6日の日曜日。朝8時ごろに起きると、雪が激しく降っていた。家の前の道路も裏手のテニスコートも、真っ白である。湿って重い、いかにも春らしい雪が、後から後から降ってくる。

北京五輪の聖火リレーは、そんな雪の中で始まり、異様な雰囲気の中で続けられた。。

◆ ◆ ◆

沿道の至るところに、チベット旗が翻り、「中国はチベットから出て行け」「チベットに自由を」といったプラカードが並ぶ。ランナーに向かって、同じようなスローガンが浴びせられた。聖火を奪い取ろうとした人がいたし、自転車ごと聖火ランナーに体当たりを試みた人もいた。チベット旗を手に乱入を試みた人がいて、消火器で聖火を消そうとした人も現れた。

妨害を封じ込めようと、ロンドン警視庁の警察官と水色のスポーツウエアを着た中国人警備員が、ランナーを幾重にも取り囲む。後で空撮の写真で人数を数えたら、双方合わせて41人もいた。場所によっては、もっと多かったに違いない。

もう、聖火リレーと呼べる代物ではなかった。「まるで障害物競走」と書いた新聞があったが、翌日のパリでは、混乱はさらに拡大。車いすのランナーも襲われ、リレーはとうとう中止になった。

チベットに対する中国の強圧姿勢は、実にひどい。批判は当然だと思う。しかし、リレーの混乱を見ながら、私は別のことを考えていた。


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by masayuki_100 | 2008-04-16 03:39 | 木をみて森もみる | Comments(0)

イングランド北西部のアイリッシュ海沿いに、バロー・イン・ファーネス(Barrow-in-Furness)という小さな街がある。ロンドンから列車を乗り換え、約5時間。最後は各駅停車に揺られ、海と湿原が混じり合った茫洋とした地域にたどり着く。

昨年初夏の数日間、この街で過ごした。湖水地方の間近にあって、人口数万人というけれど、人影は少なく、いかにも活気がない。パブを兼ねたB&Bで荷物を解いた初日、「夕食でも」と街を歩いてみたら、レストランもほとんどない。

◆ ◆ ◆

「日本人なのに、ここが『Mikasa』の街だってこと、知らなかったの?」

B&Bのパブの夜。年配の女性オーナーがそう口を開いた。世間から忘れられたような、この田舎町で、日本の固有名詞が飛び出すとは思いもしなかった。


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by masayuki_100 | 2008-04-16 03:37 | 木をみて森もみる | Comments(0)

ロンドン東部に「Barking and Dagenham」という地域がある。日本人はあまり住んでいないし、観光名所があるわけでもない。

ロンドン中心部から地下鉄で小一時間。線路が地上に出て、少し進むと、古い建物が多いロンドンには珍しく、鉄筋コンクリート造りの高層住宅が林立する景色が見える。そこがBarking and Dagenhamだ。

この地域は、2年前の統一地方選の際、極右政党の「英国国民党」が大躍進したことで知られている。国民党の議席はゼロだったのに、そのときの区議会議員選挙では、13人の候補者のうち12人が当選。いきなり、議会の第二党になった。文字通りの大躍進である。

「極右」と聞くと、どうしても、ナチス・ドイツとか、真っ黒な「街宣車」から大声で何かをがなり立てる日本の右翼を想像する。でも、Barking and Dagenhamで新たに議員になったロバート・ベイリーさん(41)は、実に、人当たりがいい。


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by masayuki_100 | 2008-04-13 07:03 | 木をみて森もみる | Comments(0)

3月も下旬である。日本では、人事異動や卒業・進学の真っ盛りだ。それに合わせて、ロンドンに初めて居を構え、「おお、こんな日本語の無料誌があるのか」と本誌を手にした人も多いと思う。

2年前の私がそうだったように、英国暮らしを始めると、実にいろんなことに戸惑う。とくに、最初は「サービスの悪さ」にため息が出るはずだ。私も前任者にこう言われた。

「イギリスを先進国と思っちゃいけないよ。サービスは悪く、物価は高い。何をするにも時間がかかる。『今日中に』はたいてい明日以降のこと。よくて、その日の夜だ。サービス水準は、まあ中東並みだ」
「中東?」
「いや、東欧かな」

中東と東欧の違いはよく分からないが、とにかくたいへんらしい。


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by masayuki_100 | 2008-04-13 07:01 | 木をみて森もみる | Comments(0)

私の勤務先のオフィスは、Bank駅の近くにあり、南へ歩くと、ほどなくテムズ川に出る。川に沿って、グリニッジ方向へ行けば、最初に「Southwark Bridge」があり、次が「London Bridge」。さらに進めば、「Tower Bridge」が見えてくる。

遊覧船に揺られながら、これらの橋を見上げた人も多いと思う。もっとも、「London Bridge」を過ぎ、すぐ南岸にある民間病院に気を留めた人は、いないだろうが。病院の建物は上と下が白色、そのほかの外壁は黄土色。岸辺に立っているため、遊覧船からもよく見える。

南米チリが軍事独裁だった当時の大統領ピノチェト(在任1973~1990年)は、今からちょうど10年前、ヘルニア手術のため、この病院に入院していた。

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by masayuki_100 | 2008-04-11 11:41 | 木をみて森もみる | Comments(1)

所変われば品変わる、という。

日本の格言は、なかなかすごい。「所変われば」の場合、たった9文字で「世の中には、文化や習慣の違いが当たり前のように存在していますよ」という意味を持たせている。多文化、多様性、多元主義。それを言い尽くしているのである。

新聞もそれぞれの国や地域によって、当然に違いがある。

英紙は「事件」が大好きだ。


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by masayuki_100 | 2008-04-11 11:39 | 木をみて森もみる | Comments(0)

英国で気分が悪くなるニュースの一つに、クジラ問題がある。「今も捕鯨を続け、クジラ肉を食べる日本人」を徹底批判する、あの「反捕鯨」ニュースのことだ。英国を中心とする反捕鯨キャンペーンは、感情的に過ぎ、気分が悪い。

最近では、日本の調査捕鯨船団が捕獲した2頭のミンククジラについて、豪州の首相が「母子クジラだ。気分が悪い」と批判する出来事があった。英国のニュースではないが、英メディアも大報道したから、ご記憶の方も多いと思う。

私自身は、欧米の反捕鯨論者には「欧米中心主義」の思い上がりを感じる。欧米も、過去には派手な捕鯨を行っていたし、「クジラを殺すな」と言うなら、「戦争で人を殺すな」と返したくなる。

でも、きょうは、そんなことを書きたいのではない。

子供のころ、郷里・高知の実家では、肉料理と言えばクジラだった。


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by masayuki_100 | 2008-04-05 20:36 | 木をみて森もみる | Comments(2)

私の世代は「カナリア諸島」と言えば、大瀧詠一の「カナリア諸島にて」を思い出す。アルバム「ア・ロング・バケーション」に収録された曲で、ヒットしたのは大学生になったばかりのころだった。友人からダビングしてもらったテープを、切れそうになるほど聞いた覚えがある。

ロンドンから飛行機で約3時間。アフリカのモーリタニア沖に浮かぶカナリア諸島(スペイン領)は、英国人に大人気のリゾート地だ。私が同諸島の中心、グラン・カナリア島を訪れたのは昨年12月である。クリスマス前だったが、すでに島は英国人やドイツ人で大にぎわいだった。とくに、南部の「Playa del Ingles」地区(英語で「Beach of English」の意味)は、文字通り、英国人で溢れかえっていた。リゾート・マンションや5つ星ホテルが海岸沿いとその奥を埋め尽くし、繁華街の灯りは夜遅くまで消えなかった。


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by masayuki_100 | 2008-04-05 20:34 | 木をみて森もみる | Comments(0)

BBCテレビのニュース番組を見ながら、強烈な「デジャビュ(既視感)」に襲われていた。昨年秋のことだ。

預金を引き出そうと、顧客が銀行の店先に長い行列をつくる。不安なはずなのに、大声で騒ぎもしない。整然と並び、しかし、並ぶ人は増え続ける……。

住宅金融大手の「ノーザン・ロック」の取り付け騒ぎである。簡単に言えば、米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローンの焦げ付きが相次いで発生。それが大陸側欧州や英国の金融機関に飛び火し、ノーザン・ロックの経営不安も一気に噴き出した、という内容だ。

「北海道拓殖銀行」という銀行をご記憶だろうか。若い人は、たぶん知らないだろうと思う。明治時代、北海道開拓のための銀行として、国がつくった銀行である。戦後は都市銀行になり、ロンドンに支店を構えるほどになったが、10年余り前の1997年秋に経営破綻した。

破綻の日は忘れもしない。


(続きは、こちら、英国ニュースダイジェストで)
by masayuki_100 | 2008-04-05 20:32 | 木をみて森もみる | Comments(0)