2008年 05月 09日
木をみて森もみる(14) 「だれかが見ている」
カメラだけではない。
走行車両については、治安当局が毎日、全体の約4割、約5000万台のナンバーと運転者・助手席搭乗者の顔を自動的に捕捉する。データベースの蓄積は、指紋が600万人分、DNAが350万人分。クレジット・カード利用も、半数以上が行動分析の対象になっている。電話や電子メールの内容、ウェブサイトの閲覧なども何らかの形で記録、分析されていると思った方がいい。
日本も最近の事情は似たようなもので、例えば、いつの間にか東京はカメラだらけになった。そして、こうした監視強化の理由は、いつもこう言われる。
「激増する凶悪犯罪を防ぎ、安全を守るために」
◆ ◆ ◆
3年前に日本で勤務していたころ、「あなた見られてます~監視と安全のはざまで」という連載企画のデスクを担当したことがある。その過程で種々の統計をひもといていると、おもしろいことが分かってきた。日本では、凶悪犯罪はまったく増加していないどころか、減少を続けているのである。
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by masayuki_100
| 2008-05-09 08:00
| 木をみて森もみる