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ニュースの現場で考えること

2月24日午後 紀伊國屋書店札幌本店・トークライブのお知らせ

c0010784_10374566.jpg福島原発の事故による影響を懸念して、札幌には福島から大勢の方が避難されています。その数は1500人前後に上るはずです。避難者が集団で住む雇用促進住宅。かつて炭鉱離職者のために造られた、大型の集合住宅は、福島からの避難者が寒さをしのいでいます。

宍戸隆子さんは、その雇用促進住宅に住む避難者たちの自治会長です。たった1時間半でこの1年のことを聞くのは困難でしょう。人前では言えないこともあるでしょう。でも、伝えたいこと、訴えたいこと、それは山のようにあるはずです。

「@Fukushima 私たちの望むものは」(産学社)は福島に住む人々、福島を去った人々、福島に関係する人々のインタビュー集です。宍戸さんも本の中に登場しています。インタビュアーは7人ですが、取材に入る前、こんなことを考えていました。聞き手と話し手がテーブルを挟んで向き合うのではなく、イメージとしては、川岸に座って2人で同じ川面を見ながら「それでどうなったの?」と尋ね、話し手は「そしたらさ」と答える。そんな感じのインタビューを積み重ねたい、と。

もちろん、それはイメージですから、現実に川の近くに行って土手に座るわけではありません。しかし、本当に胸襟を開いて取材相手と接することができれば、それは向き合うのではなく、横に並んで同じ方向を見ながら、という感じが私にはありました。「@Fukushima 私たちの望むものは」と同様の手法で綴った本には「希望」(旬報社)があります。本に登場している人々が、インタビュアーをすっ飛ばして、読み手に直接語りかけているようなインタビュー。聞き手は黒子に徹し、でも、「それでどうなったの?」という読み手の声を代弁しながら、質問を続ける。そんな感じです。

スタッズ・ターケルの真似をしたかったわけですが、この種の「聞き書き」の場合、本当にすごいインタビューというのは、もしかしたら、具体的な質問はないのでは、と思うことがあります。具体的な質問がないインタビュー。それはたぶん、聞き手と話し手が横に並んで、川面に向かって、縁側に座って、カフェで道行く人を眺めながら、インタビュアーは「それで?」「うんうん」とだけ応じているような。そんな感じです。ひたすら相手の話を聞く。相手の言葉を自分の言葉に言い換えて、相手の個性を殺さない。そんなイメージです。

で、前置きが長くなりましたが、以前にこのブログでも書いたとおり、2月24日(金)夕方、紀伊國屋書店札幌本店で「@Fkushima 私たちの望むものは」(産学社)の刊行を記念したトークライブを開きます。そのPR用のフライヤーができました、というのが今日の結論です(笑)。冒頭に記した宍戸さんもお見えになります。宍戸さんをインタビューした札幌のジャーナリスト・野口隆史さんも来ます。当日は無料です。ぜひどうぞ起こしください。
by masayuki_100 | 2012-02-14 10:34 | ■2011年7月~ | Comments(0)