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ニュースの現場で考えること

「希望」 その後の反響など

もう9月である。また首相が代わり、原発事故は依然として深刻な状態が続き、メディア状況も相変わらずである。私は北海道新聞社を辞めて2ヶ月が過ぎた。のんびりしつつも、あれやこれやと適当に忙しく、日々楽しく過ごしている。

先週は東京に行き、ニコニコ生放送に出た。ジャーナリスト青木理さんの新番組のゲストであり、鳥越俊太郎さんとともに2時間弱の出演である。討論というよりは座談会みたいになってしまったが、なにせ鳥越さんはかつて(2003年11月)、テレビ朝日の報道番組「ザ・スクープ」で道警裏金問題を最初に取り上げた人でもある。一度お会いしたいとの思いがようやくかなって、うれしかった。それにしても、あれからそろそろ8年である。あの大キャンペーンを今も忘れずにいてくれるという思いの一方、いつまでも道警裏金報道でもあるまい、との感じも消えない。

インタビュー集「希望」は、発売から1ヶ月になる。あちこちで「良い本ですからぜひ読んで下さい」と、声をかけて回っている。9月17日には東京のジュンク堂書店新宿店で、青木理さんとトークセッション「希望」刊行記念 「新聞記者という仕事」も開く。「希望」刊行記念と「新聞記者の仕事」とでは、テーマは無関係のように思えるかもしれないが、そんなことはない。では、どこがどうつながっているのか? それはぜひ、足を運んでいただいて、お聞き下さい。会場には外交評論家の孫崎享先生もお見えになることが決まっている。

自分のかかわった本がどう読まれているか。当然、それも気になるものだ。直接、感想を届けて下さる方も多いが、ネット上でも少しずつ、感想や激励をいただいている。本当にありがたいことだと思う。本書をご覧頂ければ分かる通り、この「希望」の大きなテーマの一つは「ばらばらになったものをつなぐ」ことにある。それはまず、「書き手」のネットワークをつくりたいとの作業でもあった。新しいメディアを考える際も、「書き手」をどう連携させていくか、が大きな課題である。で、せっかくなので、ネット上の声を少し紹介させてもらいたい。繰り返しになるけれど、こうした声は本当にうれしいのである。

アマゾンのレビュー。「50人が語りかけてくれる特別な本」
さまざまな人々が、自らの生い立ちをなぞりながら、現在そして未来を語るインタビュー集。 「希望」というタイトルは正面すぎて気恥ずかしいし、なにより大上段から希望を語る輩は怪しいに違いないのだが、この本はそうではなかった。登場する人々それぞれのインタビュー記事は、まるで目の前で話を聞いているかのようで、仕事の説明ひとつにしても、思いや気持ちと共に伝わってくる。 インタビューはひとりづつ完結しているので、どこから読んでもかまわない。気が向いたときに読む、というのが気楽でよい。目次だけでも十分いろいろと想像できる。他人の話を通して、自分を知る時間になりそうだ。 ところで、この本は日本のナショナル・ストーリー・プロジェクトを想像させてくれた。ひとりひとりの物語から歴史を感じるようなプロジェクトになればいいのに、と思う。

CNET JAPAN のコラムニスト殿岡さん
ツイッターでのつぶやき
@HyoYoshikawa
いつも何かに文句言っているのですが、これでもリスペクトする人も沢山いる自分は結構カワイイと思いますよ。とか。(何 そのリスペクトする1人、元道新の高田昌幸さんの著書「希望」が届きました。

ネコまいける さんの書き込み(関心空間)
 「あなたの希望は何ですか?」
…と云う問いかけとその答え(生の声)を集めた本である。

編者の高田昌幸氏(札幌在住のジャーナリスト)が、2010年春ころ(当時、北海道新聞記者)から、知人の記者達にメールで呼びかけたのがきっかけで始まったプロジェクトの成果だ。
そして、編集作業の途中に、3.11東日本大震災が発生。
直後、被災地に記者らも向い、急遽、追加で取材した内容も収録されることになる。
 

この本のには、多くの人が登場する。

問いかけた人(インタビュアー)として、高田氏を中心に日本各地の新聞記者、フリーライター、学生等々、20名。

インタビューに答えた人には、全国の、主婦、会社員、落語家、幼稚園園長、バー店長、作家等々、47人。写真で掲載された人が16名。
北海道関係者では、路線バスの元運転手、札幌市内で高齢者専門の下宿を経営する大家、元受刑者を受け入れる札幌市内の建設会社専務、北海道朝鮮学校サッカー部監督、道内で夜間中学の運営と親切に奮闘する男性、厳冬の札幌でホームレスのために炊き出しを続ける女性…等々。
東日本大震災の被災地では、被災した高校生や獣医、市会議員など5名。



 


「『今の日本に希望を信じて歩む人たち』の声を送り出し、ほんの少しでも明日を信じることができるような社会に。」
…と編者の高田氏は呼びかける。


さらに、氏は言う。
「編者として本書に登場する人びとの言葉の記録を熟読した私には、ぼんやりと、でも確かに思うことがある。どんなにささやかであっても、どんなに泥にまみれていても、そして目の前から消え去ったように感じても、そう簡単に「希望」はなくならないのではないか」
…と。

昨日(2011年08月29日)、「組織」の顔色を伺いながら、「一国の総理大臣」となる「組織の代表選び」を行なった人たちは、今、国民一人ひとりの心の中に密かに灯している希望の火が消えそうなくらい小さいことを理解できているのだろうか?!

京都の大学の先生から ツイッターでのつびやき
@tksmmshr: 『日本の現場』の編者の一人、高田昌幸さんの新しい編著『希望』。インタビュー集とのことで、すぐさまターケルの一連の著作が心に浮かんだ。希望といえば、魯迅の言葉も。『希望』のまえがきに深く共感した。心が震えた。
@tksmmshr: 高田昌幸さん編著『希望』のあとがきも、またよい。ターケルに少し触れている。ターケルはテーマは大文字だが、民衆の話がそれを小文字の複数形にする。大文字で話をしない、わかったつもりにならない。大事。

紀伊国屋書店のHPから。テーマは「希望」 注目の一冊
 震災をくぐり抜けた高校生(岩手県)、少年院で地域ぐるみの合唱コンサートを30年間つづける音楽の先生(長野県)、町の電器屋さんを人づくりで再生させる電器店チェーン社長(鹿児島県)、大学卒業後アルバイトをしながらステージに立ち続けるシャンソン歌手(神奈川県)、市議会議員、NPO代表、落語家、サッカー部監督、牛飼い、バー店長、画家、主婦、アマ棋士、作家、大学の先生、......さまざまな状況に置かれた老若男女が自分のことばでじっくりと今の思いを語るどのインタビューも、読み手である私たちの心になにがしか深い印象を残してくれます。

下野新聞の書評
 2年前の春になる。下野新聞社会面で「泣いて笑って とちぎ・それぞれの希望」というタイトルの連載記事を同僚記者たちと取り組んだ。父が重ねた借金数億円から再起した青年、母子家庭の不安定な生活から抜け出そうと看護師を目指す主婦...。連載の狙いを、初回の記事の冒頭でこうつづった「不況、息詰まる閉塞(へいそく)感、見えない明日-。こんな時代でも、逆境をはねのけ前に進む人たちがいる。『希望』に向けてひたむきに生きるそれぞれの道を追った」
 この国を取り巻く状況はどうなったのだろう。2年前に比べ、事態はより深刻になっているのかもしれない。それでも、だ。それでも多くの市井の人々は、今を精いっぱい生きている。
 本書に一人称の語り手として登場する北海道から鹿児島の著名・無名の47人(写真のみも16人)は、東日本大震災の被災者から自殺防止のNPO代表、高齢者下宿の経営者、被爆体験の語り部、新規就農者らと職種や年齢も多岐にわたる。権威や権力とは無縁な人々が日々直面している社会の矛盾や制度疲労、苦難や偏見。時には力強く、時にはしなやかに立ち向かって歩みを進める姿は、「希望」の2文字とともに読む者の心をとらえて離さない‥‥

朝日新聞 北海道版での紹介記事はこちら
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記者ら20人、46人を取材 「希望」出版

孫崎享先生の応援メッセージ
メディア:日本のメディアは何故権力に迎合するか。一つに権力に抗する者を徹底的に排除するメカニズムが機能。その意味で「北海道警の裏金問題取材」は重要な意味合い。警察の裏金追求は警察相手だけに危険。高知新聞と北海道新聞だけ本格的に取材。2004年高田昌幸は北海道新聞取材班代表として

メディア2:新聞協会賞、JCJ大賞、菊池寛賞、新聞労連ジャーナリスト大賞を受賞。ではどうなったか。北海道新聞の幹部になったか。全く逆である。この報道をめぐり元道警総務部長道警本部長が叱責された部分など3カ所について「真実ではなく、真実と信じた相当の理由もない」と名誉毀損で訴え、

メディア3:6月12日最高裁で名誉毀損が確定。道新は高田氏を守る側に守らず逆の動き。そして高田氏は6月末退社。本来この問題は報道の自由を巡る極めて深刻な問題だがほとんど報道されていない。日本社会は組織で生きる。一人で生きるのは容易でない。加えて権力側が敵と見なす。しかし逆境で
メディア4:人の真価が問われる。高田昌幸氏は本『希望』を編集し7月末出版。多くの対象が社会で苦しんでいる層。この人々の希望を取り上げた。対象相手と高田昌幸氏がだぶる。だぶるからこの本を出版できた。頑張って欲しい。そして本物のジャーナリストが日本で生きていけることを示して欲しい。

by masayuki_100 | 2011-09-01 01:58 | ■2011年7月~