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ニュースの現場で考えること

JR西日本の事故と、いくつかの数字、過去記事

JR西日本の列車事故については、いろんなことが気になる。大げさかもしれないが、今の日本がどこに行こうとしているのかも、おぼろげながら見えるような気もする。昨日と同じで、何ら確証はないが、どこかで大きなものが悲鳴を上げているような、、、そんな落ち着かない感覚がある。

近畿運輸局のHP内で「京阪神」の鉄道旅客推移のグラフを見ていたら、平成7年から12年にかけ、年間旅客数は、JRが13・5億人から13・8億人とほぼ同じ数字を維持しているのに対し、民鉄(地下鉄を除く)は26・4億人から23・2億人と、3億人以上も減らしていることに気付いた。

この数字は並々ならぬ努力の結果だろうと思う。JRと阪急等の民鉄との競争。その激しさは想像に難くない。今回の事故後、どこかのメディアでは、宝塚方面の旅客は、ここ10年でJRの比率が2桁以上伸びた、と報じてもいた(確かな数値は失念)。

そして、以下の記事を読む。6年半も前の報道である。

止まらないミス、止まらない JR西日本「オーバーラン」 

1998.11.26 朝日新聞 大阪朝刊 (以下引用。一部略)

 近畿圏を走るJR各線で、電車が停車すべき駅を通過してしまったり、ホームの停止位置を行き過ぎたりしてしまう「運転ミス」が、八月末以降相次いでいる。大半は「うっかり」ミスとされ、JR西日本は運転士の再教育などに努めているが、特効薬がないだけに頭を痛めている。

 ミスの「集中発生」は八月三十日から始まった。午後九時半ごろ、福知山線猪名寺駅で上り普通電車が、ホームの停止位置から約百七十メートル行き過ぎた。ホームまでバックして約十二分後に運転を再開した。翌三十一日午前八時すぎ、今度は同じ福知山線の中山寺駅で下り普通電車が停車位置から約百三十メートル行き過ぎた。後続電車が迫っていたため、乗降予定者が四十人ほどいたが、そのまま駅を通過して運転を続けた。

 ○20年のベテランも

 四月以降の近畿管内の「オーバーラン」の件数は、今月二十五日現在十七件。実は昨年度同期に比べると一件少ない。異常なのは、夏の福知山線のミス以降、三カ月の間に十三件が立て続けに起きていることだ。十七件を時間帯で見ると、午前五時から十時までが九件、午後五時以降に四件と朝晩に多い。運転士は新人から二十年のベテランまで幅広く、過去にオーバーランを起こした運転士による二回目のミスもある。

 運転士の大半が「一時的に停車駅を忘れた」「一瞬、別の考え事をしていた」と釈明しているが、普通電車なのに「通過駅と勘違いした」という、首をかしげるようなケースも多い。
 中国、北陸などでは、電車本数が少ないこともあるが、四月以降それぞれ三件しか起きていない。首都圏のJR東日本管内でも、短期間でこれほどミスが続くことはなかったという。近畿で、運転士の数が減るといった変化があったわけでもなく、ミスが集中する原因ははっきりしない。

 ○阪神には防止装置

 私鉄はこうしたミスに関して、設備面で対策を早くから講じて効果をあげている。阪神電鉄では、電車が停車駅に近づくと駅前方に設置された「S」字の看板が点滅し、駅の接近を知らせると同時に、速度を自動的に規制する「駅誤通過防止装置」を二十年以上前から整備した。阪神では特急、区間特急、急行、準急など電車の種別が七種類あり、運転士も混乱して一時はオーバーランが相次いだが、この装置を導入した後はほとんどミスは起こらなくなったという。
 首都圏の営団地下鉄銀座線も、五年前から、車両に「定位置停止制御装置」を付けた。停車駅に近づいたことを運転士が気づかない場合、自動的にブレーキがかかる装置だ。

 ○結局は「基本重視」

 JR西日本は、駅に近づくと「停車駅です」という音声が響く「停車駅接近警報装置」取り付けのペースを早めている。各電車区などにベテラン指導員をおき運転台に添乗させたり、停車駅のホームに立つといった対策も講じている。ミスをした運転士には、一定期間乗務させず、マニュアルなどを読み返させる「罰則」もある。それでも人間の注意力に頼る面が大きいことに変わりはない。
 JR西日本安全対策室は「連続発生の原因は特定しにくいが、こうした初歩的ミスが脱線など大事故につながる恐れもある。自動通過防止装置の導入は、システム全体の変更が必要で、費用面から難しい。運転士が緊張感を持って基本動作を徹底すれば防げるはずだ」と話している。


もう一度、JR西日本のコメントを読む。

「連続発生の原因は特定しにくいが、こうした初歩的ミスが脱線など大事故につながる恐れもある。自動通過防止装置の導入は、システム全体の変更が必要で、費用面から難しい。運転士が緊張感を持って基本動作を徹底すれば防げるはずだ」
by masayuki_100 | 2005-04-27 03:07 | |--世の中全般