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ニュースの現場で考えること

木をみて森もみる(39) 人々のスポークスマンとして。

スタッズ・ターケルがシカゴの自宅で死去したのは11月1日だった。96歳だったという。作家であり、ラジオの脚本家・パーソナリティーでもあった。何よりも彼を有名にしたのは、市井の人々の膨大なインタビューを集めた「良い戦争」「アメリカの分裂」などの著作である。

私は学生時代からターケルのファンで、とくに「仕事!」を愛読していた。邦訳は2段組で700ページ超もあり、115職種の133人が登場する。逝去を伝えるBBCがターケルを「Studs Terkel was the spokesman for millions of Americans」と表現したのも道理だ。名も無き人々の前にテープレコーダーを置き、ひたすら話を聞き、言葉を引き出す。それがターケルだ。

         ◆   ◆   ◆

ターケルの仕事とは比べるべくもないが、10年ほど前、私が言い出しっぺになって、同僚と一緒に市井の人々のインタビューを北海道新聞に長期連載したことがある。要は「仕事!」のまねである。方言は方言のままで、口癖は口癖のままで。人の話しぶりは、まさに、生き様を反映しているからだ。


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by masayuki_100 | 2008-11-27 19:31 | 木をみて森もみる